古着のリサイクルを考える!環境への影響と身近に存在する古着の次の選択肢
一度も袖を通していない服やまだ着られるけど飽きてしまった服を、どうしていますか?
「捨てるのがもったいない」と感じるなら捨てるのではなく、近年環境に優しい選択肢として注目されている、古着のリサイクルがおすすめです。
古着はゴミではなく、リサイクルできる貴重な資源です。古着をどう手放すか考えるために、古着が与える環境負荷や、自治体や企業が提供している身近なリサイクルの選択肢をご紹介します。
目次
古着を取り巻くリサイクルの問題…廃棄される量と環境問題

私たちが普段何気なく手放している古着。その多くが、まだ着られる状態であるにもかかわらず、焼却や埋め立て処分されています。
では、古着はどれくらい、どのように捨てられ、環境にどんな影響を与えているのでしょうか。
私たちは1年間で平均15枚の古着を手放している
「ファストファッション」という言葉が定着するにつれ、衣服も大量生産・大量消費が当たり前になってきました。今では衣服一枚の価格が年々安くなり、新品の衣料品を気軽に買い、気軽に捨てるのが一般的です。
2022年度の環境庁の調査では、年間平均で1人あたり購入する衣料品の枚数は18枚、手放す服の枚数は15枚とされています。手放す枚数よりも購入枚数の方が多く、1年間に1回も着られていない服が1人あたり35着あるそうです。
そういった着られていない服や、まだ着られるはずのキレイな衣服が次々と捨てられ、大量の衣類廃棄につながっています。
手放した古着の約66%は埋め立てや焼却処理に
服を手放す手段は、大きく分けて3つあります。
・1つ目:リサイクルショップやフリマなどで古着として売却する方法
・2つ目:資源として地域や店舗で回収してもらう方法
・3つ目:可燃や不燃のごみとして捨てる方法です。
しかし、2022年度時点では捨てられた古着の約66%が3つ目の方法で、ゴミとして廃棄され埋め立てや焼却処理されています。手間や労力がかからず処分できるため、多くの人が衣服という資源をゴミとして捨てる選択をしているのです。
年々、リサイクルやリユースを選択する割合も増加していますが、まだまだ多くの人の意識改善が必要だと分かりますね。
【衣類と未来】古着をリサイクルすることによる環境・社会への影響

私たちが日々捨てている1枚1枚の洋服は、想像以上に大量の廃棄物となっています。では、「古着をリサイクルする」という選択は地球環境にどのような影響を与えるのでしょうか。CO₂の排出量や水質汚染の視点から見ていきましょう。
CO₂の排出量が削減できる
服の製造プロセスでは多くのCO₂が排出されているのをご存じでしょうか。
ポリエステル、ナイロン、アクリルなどの化学繊維の主な原材料は、石油です。石油を精製・化学反応させて繊維のもとを作るのですが、その際には必ずCO₂が発生します。
また、精製・化学反応には火力による高温エネルギーが不可⽋です。石炭・天然ガス・石油などのエネルギー源を使用している場合、さらに多くのCO₂が発生します。
衣類の原料調達から製造段階までに排出されるCO₂は、年間約90,000㏏。1着あたり25.5kgとされています。25.5kgのCO₂があれば、500mlのペットボトルが約255本製造できるのです。
ペットボトルを1本減らすより、服の製造を1枚やめる方が環境への貢献度が大きいと気づきますね。
水の消費量や水質汚染が減少する
CO₂と同じように、服は原料となる植物の栽培や染色などに多くの水を使用しています。
年間で使用される水の量は、日本で生産される衣料品の分だけで約83億㎥。洋服1着あたりでは、約2,300ℓです。これは一般的な浴槽に例えると約11杯分に換算されます。
また、衣類を染めるための染料や薬品が工場排水に含まれ、処理されずに川や海へ流れ出るため水質汚染も大きな環境問題の1つです。
環境にそれだけ多くの負荷をかけて⽣産される服。古着をリサイクルできれば、水の消費量や水質汚染の減少につながるのです。
意外と身近にある!古着を捨てる前に考えるべき選択肢

古着はつい「ゴミ」として考えがちですが、リサイクルに出せば、別の用途で活かせる大切な資源です。
近年では、自治体を始め多くの団体で古着をリサイクルする動きが活発になっています。きっと、あなたの身近にもきっと手軽にできるリサイクルの方法がありますよ。
自治体の資源回収
多くの自治体では、古着を「衣類資源」として分別・回収しています。
たとえば東京都大田区では、区内の指定会場で月に一度、再利用可能な古着の回収を実施。集まった衣類はアジアやアフリカ諸国に送られ再び衣類として使用されたり、着用できないものはウエス工業用のぞうきんなどに再資源化されます。
自治体によっては、毎週の資源ごみの回収品目に「衣類」を追加している場所もありますよ。古着を最も手軽に「資源」としてリサイクルできるのが、自治体回収の魅力です。
リサイクルショップや買取サービス
不要な衣類を捨てるのではなく、リサイクルショップや古着買取サービスに出すのも一つの手段です。
セカンドストリート、ブックオフ、トレファクスタイルなどの店舗型の不用品買取サービスでは、直接店舗に持ち込むことでその場で査定・現金化が可能。
また、フクウロ、ティファナ、ブランディアなどの宅配型サービスを使えば、自宅から箱に詰めて送るだけで簡単に利用できます。
自分に合った方法を好きなタイミングで選べるのが、買取サービスの大きなメリットですね。
企業による衣類回収の取り組み
最近では、アパレル企業も古着のリサイクルに積極的に取り組んでいます。
ユニクロでは、全国の店舗でユニクロ・ジーユー製品の回収を実施。集まった衣類は難民や被災地などに寄贈され、着られないものは燃料や断熱材に再資源化されます。
H&Mでは、ブランドや状態を問わずすべての衣類が回収対象です。店舗に袋で持ち込むだけで回収1袋ごとにH&Mの割引クーポンがもらえるため、気軽に取り組めますね。
まとめ|古着をリサイクルして地球に優しいオシャレを楽しもう
着なくなった洋服は、ただの「ごみ」ではなく、資源として新たな価値を生み出す存在です。一人ひとりが意識を少し変えるだけで、ゴミの削減やCO₂の排出削減、水質資源の保全に貢献できます。
自治体の資源回収、リサイクルショップの活用、企業の回収プログラムなど、古着を手放す選択肢は想像以上に身近です。古着をリサイクルして地球に優しいファッションを、今日からはじめてみませんか?