個人でもSDGsに貢献!服のリサイクルの仕方や大量消費を防ぐ方法

近年、持続可能な社会を目指すSDGsの取り組みが注目されています。服のリサイクルやリユースをすることで個人でも貢献できます。
ファストファッションの流行などで、多くの方がファッションを楽しめるようになりました。一方、ファッション業界は大量生産・大量廃棄による環境問題や劣悪な労働環境など多くの問題を抱えているのも事実です。
SDGsを一個人が取り組む方法の1つとして、着なくなった服をただ捨てるのではなく、リサイクルやリユースをする方法を考えてみてはいかがでしょうか。
目次
SDGsの服のリサイクルの定義は?衣類が生まれ変わる過程とは

SDGsの観点からみると、服のリサイクルとはどのような事を指すのでしょうか。また、生まれ変わった衣類はどのようなものにリサイクルされているのでしょうか。
まずは服のリサイクルについて考えていきましょう。
着なくなった服の3R
3RとはReduce(リデュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル)の3つのRを指す言葉です。
Reduce…製品と作る量は使う資源を減らす Reuse…使えるものを繰り返す使う Recycle…廃棄物を原材料やエネルギー源として有効活用する |
環境問題の取り組みを表す言葉で、優先順位の高い順番に並べられています。ファッション業界では修理して使うRepair(リペア)を加えて、4Rと表現されることもあります。
古着をリサイクルすると何になる?
古着をリサイクルした場合、新たな素材として生まれ変わります。古着の質や素材によってさまざまなものにリサイクルされます。
・綿素材の古着…工業用のウエスやマットレスの詰め物など
・デニムの古着…断熱材や掃除用ラグ
・ウールや化学繊維の古着…反毛としてリサイクル。圧縮されて自動車部品や建築資材に。
リサイクルとして回収された古着は質や素材によって細かく分類され、それぞれの特性に応じた製品に生まれ変わっていくのです。
服から服を作る方法もある
服のリサイクルはアパレル業界でもさまざまな工夫がなされており、新しいリサイクルの形を提案している企業もあります。
「BRING」という会社は回収した古着を繊維に戻し、その繊維から新しい服を作っています。BRINGはポリエステルを再生ポリエステルという原料に変える技術を開発しました。
再生ポリエステルで製造した服は、再び服として生まれ変わることができるので何度でもリサイクルが可能です。
個人でSDGsに取り組もう!服のリサイクル・リユース方法

個人でもSDGsの取り組みに参加したいと思っている方は、まずは服のリサイクルやリユースに挑戦してみるのがおすすめです。個人でもできる服のリサイクル・リユース法をご紹介します。
服をリサイクルしている企業に寄付する
服のリサイクルとは厳密な定義でいうと「繊維に戻すこと」になります。しかし、個人で繊維に戻すというのは難しいですよね。個人でリサイクルを考えるなら、服を繊維にして新しいものに作り変えている企業や団体に寄付してみてはいかがでしょうか。
例えば大手アパレル企業のファーストリテイリングは、ユニクロやGUの店舗で回収した古着を難民キャンプに寄付したり、服としてリユースできないものは燃料や防音材に再利用しています。
服を売ったり買取をしてもらう
着用機会が少なく状態の良いものはフリマアプリなどで服を売るか、リユースショップで買取してもらいしましょう。すぐにサイズアウトしてしまうベビー服や子供服、着用回数は少ないけど必要となる冠婚葬祭用の衣類などは需要が高いです。
手放したい服が少量ならフリマアプリ、服を大量に処分したいならリユースショップに持ち込むなど個人の状況に応じて選択しましょう。
寄付や回収ボックスを活用する
SDGsの取り組みが始まったことによって、個人で服を寄付する選択肢がぐんと増えました。個人で寄付団体に直接送ることも可能ですし、地方自治体の取り組みなどで寄付することもできます。
また、ユニクロやGUの他にも無印良品やイオンモールなど店舗や商業施設内に古着の回収ボックスが設置されています。服のリサイクルの取り組みを行っているアパレル企業も増えているので、よく利用するお店が回収していないか確認してみましょう。
SDGsのために…服のリサイクルだけでなく大量消費を防ぐ方法

SDGsの取り組みを考えるなら、服のリサイクルだけでなく服を買う行動にも目を向けてみましょう。大量消費を防ぐために、個人でできる取り組みは何かを考えるのが大切です。
長く着られる服を探す
流行にあった安くておしゃれな服も魅力的ですが、少し値段が高くても長く着られる服を探してみましょう。1つの服を何年も大事に着ていると愛着も沸いてきて、簡単に手放せなくなります。
「この素材好きだな」「この形の服をよく選ぶな」というものがあったら、長く着られそうなとっておきの1枚を探してみてください。
服を長持ちさせる方法
服を長持ちさせることも、大量消費を防ぐ1つの方法です。
服は毎日着たり、保管方法が悪いと汚れてしまったり、カビが生えたりと劣化してしまいます。服を長持ちさせるためには洗濯、保管方法に注意しましょう。
<服を長持ちさせる方法>
・洗濯表示を確認する
・洗濯ネットを使用する
・乾燥機はなるべく使わない
・シミや汚れはすぐにとる
・湿気の多い場所に保管しない
・保管時は防虫剤や乾燥剤を使用する
古着を着用してみる
服を購入するときに古着を選択肢にいれてみてはいかがでしょうか。古着と一言で言っても、ヴィンテージ、ミリタリー、ワーク、スポーツなどさまざまなジャンルがあります。
最近ではネットで古着販売をしているお店も多いので、気軽に買えるようになりました。また、1点ものが多いので人とかぶらない、とっておきの1枚を見つけることができる宝探しのような楽しみもあります。
まとめ|SDGsの達成には個人でも服のリサイクルが必要
SDGsを達成するために個人でできることとして、服のリサイクルがあります。古着を企業に寄付したり、買取をしてもらったりして、服をすぐに捨てる選択肢をなくすのが大切です。
SDGsの目標の1つに「つくる責任つかう責任」があります。生産者も消費者も地球の環境と人々の健康を守れるよう、責任ある行動をとろうというものです。持続可能な消費活動を心がけていきましょう。