服を整理した際に「この服何ゴミになるの?」と、悩む方は多いでしょう。ほとんどの服は燃えるゴミで捨てることができますが、なかには資源ゴミとして回収している自治体もあります。

ゴミ出しには意外と知られていないルールや注意点があり、確認しておかないと、場合によっては法律違反になる可能性もあるのです。正しい分別ルールを確認して、適切な方法で処分しましょう。

また、服の処分には捨てる以外にもおすすめの方法があります。ゴミになるはずだった服が、お得に処分できるかもしれません

この服何ゴミで捨てる?ゴミ出しルールを守って正しく分別

「この服何ゴミで出したらいい?」と悩んだとき、全て燃えるゴミで出していませんか?

9割ルールによって燃えるゴミとして出せる服は多いですが、自治体によって分別方法は異なります。自分の判断で服を捨てると回収してもらえず、近所に迷惑がかかる可能性があるため、住んでいる自治体の分別ルールを確認するようにしましょう。

燃えるゴミまたは資源ゴミ

不要になった服は、素材に関係なく基本的には燃えるゴミとして捨てられます。自治体によっては、資源ゴミとして回収している場合もあるため、住んでいる自治体のルールを確認しておきましょう。

ただし、資源ゴミは再利用できる服を対象としているため、汚れていたり劣化していたりすると回収できないことがほとんどです。

ゴミ出しの9割ルール

ゴミ出しの9割ルールとは、捨てる素材の9割以上が可燃(or不燃)なら燃える(or燃えない)ゴミとして捨てることができる、というルールです。

そのため、ファスナーやボタンがついていても、そのまま燃えるゴミとして出すことができます。また、資源ゴミの場合も、再利用ができるようにボタンやファスナーなどは切り離さずに出すようにしましょう。

ただし、このルールも自治体によって異なり、装飾品は別で捨てなければいけないケースもあります。服をゴミとして出す際は、必ず住んでいる地域の分別ルールを確認しておきましょう

参考:ecojin「ごみ出しのコツをつかんで楽しく分別しよう!」

不要な服何ゴミか分からないからと燃やさないで!捨てる際の注意点

「この服何ゴミか分からないから自分で燃やしてしまおう」「ゴミ袋に入れるのが面倒だから」などの理由で、個人で服を燃やして処分するのは法律違反になることを知っていますか?

ゴミ出しには、意外と知らないルールがあるため、服を捨てる前に注意点とあわせて確認しておきましょう。

焚き火で燃やすと法律違反になる

「どうせ燃やすなら自分で燃やしてしまおう」と考える人がいるかもしれません。

しかし、一般家庭で出たゴミを焚き火で燃やすのは法律で禁止されているのです。もしも焚き火で燃やした場合、5年以下の懲役・10,000,000円以下の罰金のいずれか、もしくは両方が科せられる恐れがあります。

また、服を焚き火で燃やすと悪臭が発生し、近隣住民とトラブルになることも少なくありません。さらに、服を燃やした際に発生するダイオキシンやPM2.5などは大気汚染の原因物質であり、環境に大きな影響を与えています。

その他にも、日本では焚き火が原因の火災も全国で多発しているのが現状です。環境や自分の身を守るためにも、分別ルールを守り、適切な方法で服を捨てるようにしましょう。

参考:e-GOV「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」

ゴミ袋の量に注意

服を整理していると不要な服が大量に出てきて、一度に捨ててしまいたい方も多いでしょう。しかし、自治体の回収でゴミを捨てる場合には、基本的に1家庭あたり1回につき3袋または4袋までと決まっていることがほとんどです。

これは、通常のゴミ回収に支障をきたさないように定められています。そのため、一度に大量の服を捨てたい場合は、直接ゴミ処理場へ持ち込むか不用品回収業者への依頼を検討するとよいでしょう。

ただし、自治体によってゴミ袋の上限数は異なるため、事前の確認が大切です。また、自治体によっては事前に連絡することで一度に大量のゴミ袋を出せるケースもあります。

捨てる前に最終確認

服を捨てる際は、以下の3つの点に注意しましょう。

・名前を隠す
・女性用の衣類を隠す
・ポケットの中身を確認

名前の書かれている服をそのまま捨てると、個人を特定される恐れがあります。特に、制服の場合は通っていた学校も特定されてしまうため、注意が必要です。

ペンで名前を書いている場合はマジックで塗りつぶし、名前が刺繍されている服は切って解いてから処分するようにしましょう。もしくは、直接ゴミ処理場へ持ち込むのもひとつの方法です。

「この服何ゴミ?」ちょっと待って!捨てる以外におすすめの処分方法

処分方法を変えるだけで、ゴミになるはずだった服がお金になるかもしれません。また、服を燃やす量が減るため、環境への負担も軽減されます。

まだ着られる状態の服なら「この服何ゴミ?」と悩む前に、服を活かせる方法を検討しましょう。

リサイクルショップで買い取ってもらう

状態の良い服やブランド服であれば、リサイクルショップで買い取ってもらうことができます。処分もできてお金にもなるので、お得な処分方法といえるでしょう。

ただし、ノーブランドや状態の悪い服の場合は、買取価格が低かったり買取不可となるケースがあります。ノーブランドの服を少しでも高値で売るためには、1着で持ち込むよりも複数枚まとめて持ち込むのがおすすめです。

リサイクルショップには、出張買取・宅配買取・値段が付かないものでも無料引き取り可能など、お店によってさまざまなサービスがあります。リサイクルショップに持ち込む前に、お店の特徴やサービスを確認して、自分にあったお店を選びましょう。

支援団体に寄付

まだ着られる状態の服は、海外への支援を行っているNPO法人や市民団体に寄付するのもひとつの方法です。寄付された服は海外へ輸出されてリユースされたり、買い取ったお金でワクチンや食料品を購入したりなど、さまざまな方法で活用されています。

支援団体は数多くあり、回収している品目や回収方法などは団体によってさまざまです。支援団体に寄付する場合は、配送料や手数料が自己負担となることが多いため、品目や回収方法とあわせて負担額の確認もしておきましょう。

フリマアプリに出品

未使用やトレンドの服がある場合は、フリマアプリへの出品もおすすめです。梱包や発送を自分で行う必要があるため、初めて利用する方は手間取るかもしれませんが、人気のある商品なら高値で売れることも珍しくありません

そのため、フリマアプリへの出品は「時間がかかってもいいからお得に処分したい」という方に向いている方法です。

ただし、人気のない商品や販売価格が適正でない場合は、いつまでも処分できない可能性があります。出品する際は、出品したい服の相場を把握しておくようにしましょう。

まとめ|不要な服何ゴミで出す?環境のためには捨てる以外の選択も

不要な服のほとんどは、燃えるゴミまたは資源ゴミとして出すことができます。資源ゴミの場合は、再利用できる服を対象としているため、劣化していたり汚れたりしている服は燃えるゴミとして出すようにしましょう。

ただし、服の分別方法は自治体によって異なります。服を捨てる際は、必ず住んでいる地域の分別ルールを確認しておきましょう。

服をゴミとして捨ててしまうと、服を燃やした際に発生する有害物質が、環境に大きな影響を与えてしまいます。そのため「この服何ゴミ?」と悩む前に、捨てる以外の方法を検討するのも大切です。