ようやく見つけたお気に入りの古着に洗濯表示がない場合、どう扱えば良いか困った方は多いでしょう。

古着は間違った方法で洗うと、縮んだり傷んだりして着られなくなる恐れがあります。大切な一着が洗濯でダメになってしまったら、言葉が出ないほどショックですよね。

しかし、基本の洗い方のコツを押さえれば、洗濯表示がなくてもきれいな状態を保ちながら洗うことは可能です。

この記事では古着の洗濯表示がないときに役立つ洗い方のコツや、長く着続けるためのケア術をご紹介します。

 

古着に洗濯表示がない理由と事前に確認できるポイント

古着は一点ものが多いため、洗濯に失敗すると取り返しがつきません。古着に洗濯表示がない理由や洗濯時のリスクを知れば、失敗を防ぎながら安心してお手入れできます。お気に入りの古着を長く楽しむためにも、お手入れの基礎知識を知っておきましょう。

洗濯表示がない古着が多い理由

古着に洗濯表示がない理由は、大きく次の3つです。

・流通過程でタグが切り取られた
・海外製で日本と表記が異なり読めない
・長年の使用でタグが劣化・消失している

特にビンテージや海外製品では、洗濯表示がない例が目立ちます。洗濯表示がない古着は多いため、洗濯の方法を知っていると安心です。

洗濯表示がない古着を洗うリスク

取り扱い表示がない古着は、正しいお手入れの仕方がわかりません。そのため、間違った方法で洗ってしまうと、縮みや色落ち、型崩れを起こすリスクがあります。

古着は素材や縫製の状態が一点ずつ異なるため、個体差を考慮したうえで丁寧なケアが大切です。

見た目で洗濯できる古着かどうか見分けるコツ

買った古着に洗濯表示がなくても見た目やつくりをチェックすれば、自宅で洗えるか判断できます。

チェックポイントの一つが、縫製です。糸のほつれや縫い目のゆるみがなければ、洗濯に耐えられる可能性があります。特に襟や袖口は傷みやすく糸のほつれが出やすいため、服を裏返して念入りに確認しましょう。

加えて、質感にも注目です。光沢があるものや、伸縮性が強いものは特別な扱いが必要で、色落ちや型崩れが起こるリスクがあります。慎重にチェックしましょう。

また、洗濯表示がなくても素材名が分かれば、洗い方を選ぶヒントになります。「綿100%」「ポリエステル100%」といった表記がある服は比較的丈夫で、自宅でも洗いやすい素材です。

どうしても判断に迷う場合は、クリーニング店に相談するのも良いでしょう。プロの目から素材や状態を確認してもらえば、適切なケア法を提案してもらえるため、自信をもってお手入れできます。

古着の洗濯表示がない場合も困らない!正しい洗い方を解説

古着の洗濯表示がないと「自分で洗って大丈夫?」と不安になるかもしれません。洗濯表示がない古着でも素材に合った方法を選べば、型崩れや色落ちといったトラブルを起こさずにケアできます。洗剤選びや型崩れを防ぐ洗濯のコツを知っておきましょう。

失敗を予防する洗剤選びと水温管理

洗剤は「中性洗剤」や「おしゃれ着洗い」のような、優しいタイプを選びましょう。漂白剤入りや強アルカリ性の洗剤は、変色や色落ちの原因になる場合があるため避けます

洗濯に適しているのは、30~40度のぬるま湯です。特に繊細な素材でやさしく洗いたいものは、30度以下の水での押し洗いを心がけましょう。

色落ちが心配な場合は目立たない場所を湿らせてティッシュで軽く押さえ、色移りがあるか確認してから洗うと安心です。

参考:古着の洗濯に必要な知識!素材別ケア方法と長持ちのコツを徹底解説 「 #古着de行こか。公式BLOG」

型崩れを防ぐ洗濯の工夫

古着の魅力を長く保つには、型崩れを防ぐ工夫も欠かせません。

洗濯機で洗える衣類でも、そのまま洗うと型崩れや摩擦によるダメージにつながる可能性があります。洗濯時の傷みを防ぐため、洗濯ネットを使用すると良いでしょう。

ただし、ひと言で洗濯ネットと言っても、種類はさまざま。服のタイプによって使い分けると、生地の傷みを軽減できます。

・繊細な素材:網目が細かいネット
・型崩れが気になる服(ジャケットなど):網目が粗いネット

また、ネットの中に衣類を詰め込むと、型崩れだけでなく摩擦による傷みや毛玉の発生につながります。ネットの中で衣類が動ける程度に、ゆとりを持って入れましょう。

素材別の適切な洗い方を見極めるポイント

古着は、素材によって扱い方が異なります。

生地の見た目や手触りからおおよその素材の種類を判断できれば、洗濯時の失敗を減らすことが可能です。

素材見た目手触り洗濯法
コットン素朴な質感で光沢なしやわらかく通気性が良い・洗濯機OKの場合が多い(裏返して洗濯ネット使用)・初回はぬるま湯で手洗い推奨
ウール温かみがあり起毛しているチクチク感を感じることがある・ドライクリーニング推奨・自宅で洗う場合は押し洗い・平干し
シルク光沢があり高級感ツルツルでなめらか・ドライクリーニング推奨・手洗いは30度以下で押し洗い
・陰干し
ポリエステル光沢があり薄手ツルツルしていて軽い・洗濯機OKの場合が多い(ネット+ドライコース)・柔軟剤は控える(吸湿性が低下するため)
レーヨン光沢があり繊細ぬめり感がある・ドライクリーニング推奨(水に弱いため基本的に手洗いNG)

洗濯機OKの古着でも、ダメージが心配な場合は手洗いをおすすめします。

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古着を長く着るために…洗濯表示がない場合にできるケア習慣

古着を長持ちさせるには洗濯時だけでなく、日頃のケアや収納の工夫も欠かせません

古着を洗濯しようとして表示がない場合は、洗う頻度や保管方法にも気を配ると生地の劣化やトラブル予防につながります。

古着を傷めない洗濯頻度と干し方

どれだけやさしく洗っても洗濯のたびにダメージはあるため、頻繁な洗濯は避けるのが安心です。

・毎回洗わなくてもOK
・シワや臭いが気になるときはスチームやブラッシング
洗濯後はすぐに干し、シワや臭いの定着、型崩れを予防
・ハンガーは幅広タイプを選び、肩部分伸びを防止
・ニットなどは平干しで形をキープ

着用後に目立つ汚れがなければ、風通しの良い場所に陰干しするだけでも十分にリフレッシュできます。

こまめなケアと洗濯頻度のバランスが、古着を長く美しく保つコツです。

湿気や虫食いから大切な古着を守る収納法

丁寧に洗っても、収納環境が悪ければ劣化します。

特に注意したいのが、湿気と虫食い。カビや繊維の劣化につながるため、収納の際は通気性、清潔、防湿・防虫を意識しましょう。

・防虫剤は無香料・1種類のみ使用
・シーズンオフは不織布カバーで保管
週に一度陰干しして湿気をリセット

冬物はかさばるため、真空パックでの収納が便利に感じるかもしれません。

しかし密閉しすぎると、生地の劣化を招く可能性があります。不織布のカバーを使用し、ほどよく衣類に空気が通る収納方法を選びましょう。

参考:シノ商店「古着を長持ちさせる洗濯&保管テクニック」

自宅で洗えるか迷ったときの判断基準

以下の古着は、洗濯表示がない場合、専門のクリーニング店に出すのがおすすめです。 

高級ブランドの古着
・一点もの、ヴィンテージの古着
・家庭で洗っても落ちない汚れや臭いがある
・刺繍やビーズ、スパンコールなどの装飾が付いた貴重なもの

素材や装飾の状態が繊細なので、自宅で洗濯すると変色や型崩れ、生地の劣化などを招く可能性があります。

お気に入りの古着を少しでも長くきれいな状態で楽しむためには、迷ったときは無理をせず、プロの手を借りる判断も大切です。

参考:【完全ガイド】古着の手入れ方法15選!プロ直伝のテクニックで愛着アイテムを長持ちさせよう 「#古着de行こか。公式BLOG」

まとめ|古着で洗濯表示がないものでもコツを知れば安全に洗濯できる

買った古着に洗濯表示がないと「どう扱えばいい?」と戸惑ってしまうかもしれません。そんなときでも素材を見分けて洗剤や水温を選び、収納法など基本のポイントを押さえれば、安全にケアできます。

古着は一つひとつ状態が異なるので、服の汚れなどに合わせた判断が必要です。今回ご紹介したコツを取り入れ、大切な一着を長く楽しみましょう