中古の家具を処分すると、費用や労力がかかるのに加え、環境破壊にもつながります。日本の中古家具は質が良いため、海外での需要が高いのをご存知でしょうか。時代や流行の変化によって日本では需要がなくなり捨てるしかない中古の家具は、輸出を検討してみましょう。

この記事では、中古の家具を輸出する選択肢について、その必要性や方法をご紹介します。

個人で手間をかけずに輸出をする方法を知って、お財布にも環境にも優しく、不要な家具を手放しましょう

中古の家具を捨てると高い…輸出をする選択肢があるのは本当?

家具の処分には、どのような方法でも費用や労力がかかります。また、国内で買取ができる家具は限られているのが現状です。そこで、中古の家具を輸出する方法を選択肢のひとつとして検討してみましょう。

家具は買取してもらえる?

リサイクルショップでは、買い取ったものを販売して利益を出しているため、売れそうにないものは買い取ってもらえないかもしれません。例えば、デザインが古すぎる・ノーブランド・傷がついている家具などです。

また、さまざまなものを取り扱っているリサイクルショップですが、お店によって買取できるものが異なります。家具の買取を検討している方は、リサイクルショップのなかでも家具に特化したお店や家具専門の業者を選ぶとよいでしょう。

家具を処分する費用相場

家具の処分方法は、大きく3つに分けられます。処分する家具の種類や量によって金額が異なるため、事前にどのくらいの費用がかかるのか確認しましょう。家具を処分するさいの費用相場は、次の通りです。

・自治体の粗大ゴミ回収:500円〜
・ゴミ処理場に持ち込み:500円〜
・不用品回収業者に依頼:5,000円〜

どの処分方法にしても、費用はもちろん家具を運び出したり業者の相見積もりを取ったりと、かなりの労力がかかります。

海外に輸出してリサイクルする方法がある

国内では買取が難しいといわれているノーブランドの家具や使用済みの食器などは、海外に輸出して、有効にリユースしてもらえます。実は、日本の製品・商品は長持ちでデザイン性が良いという理由で海外で人気があり、中古の家具も需要があるのです。

家具は特に、タイ・カンボジア・フィリピンなどの需要が高いといわれています。海外への輸出は、不用品の廃棄量を減少させ、環境問題への取り組みにもつながるでしょう。

廃棄による環境問題を考える|なぜ中古の家具を輸出するのか

廃棄の際には焼却されることの多い家具ですが、排出される物質が環境破壊につながると、問題となっています。日本では処分するしかない中古の家具は、輸出すると再利用してもらえる可能性があるのです。

家具を廃棄すると環境破壊になる

環境破壊へつながる要因となっているのが、家具を焼却処分する際に発生する二酸化炭素(CO2)とダイオキシンです。

CO2排出量が環境破壊へ影響を及ぼしている事実は多くの方に認知されており、世界的に削減を求められています。もう一つの要因であるダイオキシンは、物を焼却する際に発生する、毒性をもつ物質です。ダイオキシンの排出量の約9割が家庭ごみや産業廃棄物を焼却する際に出ると推定されているため、今一度物の処分について考える必要があります。

参考:KAGURA OFFICIAL BLOG「家具をとりまく健康・環境問題」

東南アジアでは日本の家具が人気

時代や流行の変化などで日本では需要がなくなった家具は、東南アジアで人気があります。特にフィリピン・タイ・カンボジアなどでの需要が高く、質の良い日本製の中古品を再利用してもらえるのです。

捨てるしかない…と諦めてしまいがちな古い婚礼ダンスや使用済みの食器なども、商品として活用ができ、誰かの役に立てるかもしれません

個人で海外に送れる?中古の家具を手間をかけずに輸出する方法

中古の家具を輸出したいと思っても、馴染みがなく、どのような方法で行えば損をしないのかわからない方もいらっしゃるでしょう。中古の家具を輸出する際は、買取・回収業者に依頼すると、スムーズに行えます。また、場合によっては輸出代行サービスを利用する選択肢も視野に入れておきましょう。

個人では販路の確保が難しい

個人で海外に送ることも可能ですが、輸出先の選定や相手とのやり取りなど、全てを自分一人で行わなければいけません

販路の確保が難しいことはもちろん、大型の物が多い家具は配送料が高く、かなりの費用がかかります。また、言語の壁にぶつかることもあるでしょう。労力や費用を考えると、業者に依頼するのがおすすめです。

買取・回収サービス業者に頼む

日本では需要の少ない中古の家具でも輸出を行っている業者に依頼すると、無料で引き取ってもらえたり、物によっては買取をしてもらえたりする可能性があります。

家具を運び出す労力も必要ないため、どのような方でも利用しやすいサービスといえるでしょう。「家具 輸出 買取」と検索すると、業者を探せます。業者によってサービスが違うので、比較をするとご自分に合った方法で輸出できます。

家具が多い場合は輸出代行サービスも利用できる

輸出代行サービスは、輸出する際に必要なさまざまな貿易手続きを代行してもらえるサービスです。受注や取引先とのやり取り、税関手続きなど、輸出に関わる全般的な手続きをサポートしてもらえます。

輸送コストの削減や言語問題の解決にもつながるため、家具の多い会社や手続きが複雑で困っている方におすすめのサービスです。業者ごとにサービス内容や料金が異なるため、利用する際は何社かを比較し、検討するようにしましょう。

参考:Shippio「輸出代行サービスとは?業務内容や利用するメリットを詳しく解説」

まとめ|国内では捨てるしかない中古の家具を輸出する方法

国内での需要がなく捨てるしかない…という中古の家具は、輸出をして海外で再利用してもらう方法を検討しましょう

個人で輸出する方法もありますが、かなりの労力と費用がかかります。そのため、中古の家具の輸出を行っている、買取・回収業者に依頼するのがおすすめです。また、家具の在庫を抱えている会社や家具の量が多い場合は、貿易手続き全般を代行してもらえる輸出代行サービスの利用も可能です。

中古家具の輸出は、海外で有効に再利用してもらえるのに加え、物の廃棄量が減ることでCO2やダイオキシンの排出量削減にもなり、環境問題への取り組みにもつながります