個人で古着の輸入は大変?決まりや必要な準備を知ってスムーズな手続きを

初めて海外から古着を輸入するさい、手続きや法律、そしてコストの問題に不安を感じる人は多いでしょう。個人での輸入がはじめての場合、どのように手続きを進めるべきか戸惑うことも少なくありません。
しかしながら、適切な準備と正確な情報を知って対応を行えば、驚くほどスムーズに輸入手続きを進められます。
この記事では、初めて古着を輸入するさいに知っておくべき法律やルールについて解説します。コストを抑えながら安心して輸入を成功させましょう。また、古着の輸入について不安を感じている人は、注意点を理解しておくとスムーズに進められますよ。
目次
古着を海外から輸入する際に押さえておきたい法律とルール

古着を海外から輸入するさいに、押さえておきたいことが3つあります。海外からの輸入が初めての人は、失敗しないよう必ず確認しましょう。
ブランド品の類似品には要注意
古着を輸入する際、とくに注意が必要なのがブランド品です。たとえば、有名ブランドの古着を取り扱う場合、類似品や偽物が混ざっている可能性があります。知らずに輸入すると法律違反となり、罰則を受けるリスクも視野に入れておきましょう。
正規品であることを確認するためには、信頼できる業者から仕入れることが重要になります。さらに、ブランド品の輸入は税関でのチェックが厳しいため、正規品の証明書類を用意しておくと安心です。正規品の確認は輸入前に第三者機関に検品を依頼し、証明書を発行してもらえるようにしましょう。
革製品の動物由来素材を確認する
古着の中には、革製品が含まれることがあります。革製品は、使用されている革が何の動物由来であるかを確認しなければなりません。
重要となるのはワシントン条約です。たとえば、ワニ革やヘビ革など特定の動物の皮革は輸入が禁止されています。これに違反すると、輸入が禁止されるだけでなく、罰金や輸入品の没収といった厳しい罰則が科される可能性があります。
輸入前に、革製品の素材に関する詳細な情報を入手し、必要に応じて輸入許可証を取得する準備を整えましょう。
大量の古着はベール化で効率よく
大量の古着を輸入する場合、「ベール化」を利用すると効率的です。ベール化とは、古着を圧縮して一つの塊にすることで、輸送コストを抑え、より多くの古着を一度に輸入できる方法となります。
たとえば、1トン以上の古着を輸入する場合、ベール化を採用すると輸送費が大幅に削減できます。ベール化を採用する際は、ベール化された状態で税関申告が可能かどうかを事前に確認しておきましょう。ベール化によって関税が異なる場合もあるため、事前の確認が必要です。
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古着の輸入にかかる費用を抑えるには?

古着の輸入にかかる費用は、少しでも抑えたいと思う人が多いでしょう。どうしたら輸入にかかる費用を抑えられるのか、誰でもできる具体的な方法が3つあります。
適切な配送サービスの選択
古着の輸入において、配送コストは大きな割合を占めます。海外からの輸入方法は、航空輸送と海上輸送の2種類です。航空輸送は速いですがコストが高く、海上輸送は安価ですが到着までに時間がかかります。
選び方としては、急ぎで商品を手に入れたいときは航空輸送で、コストを抑えたいときは海上輸送を選ぶのが賢明です。
時間に余裕がある場合は、複数の配送業者から見積もりを取り、最もコストパフォーマンスが高いサービスを選びましょう。近年では、オンラインで簡単に比較できるサービスも充実しているため、活用してみると良いでしょう。
古着をできるだけ圧縮して輸送
輸送コストを抑えるために、古着を圧縮して梱包するのも有効です。
ベール化と同様、圧縮して輸送にかかるスペースを減らせば、結果的にコストを削減できます。航空輸送を利用する場合は、重量とサイズがコストに直結するため、効率的な梱包が非常に重要です。
効率的なパッキング方法を学べば、梱包資材も節約でき、より多くの商品を一度に輸送できます。
簡易税率を活用した輸入
日本では、簡易税率で輸入できる金額の上限が20万円(課税価格の合計額)と設定されています。この範囲内で輸入を行えば、通常の税率よりも低い関税で済む可能性が高いです。
ただし、輸入品の合計金額が上限を超える場合は、通常の税率が適用されるため、事前に税関の規定を確認しておきましょう。
初めての古着輸入でも安心!スムーズに進めるためのポイント

初めての古着輸入をトラブルなく終えるために押さえておきたいポイントが3つあります。ミスなく成功させれば、今後も自信を持って古着輸入ができるようになりますよ。
インボイスを準備する
インボイスは、輸入の際に必要となる重要な書類です。インボイスには、取引の詳細や商品内容、金額、数量などが記載されており、税関での申告に使用します。輸入手続きをスムーズに進めるために欠かせない要素です。
古着の数量や価格が明確に記載されていないと、税関での手続きが滞り、納期に遅れが生じるかもしれません。輸入する古着のリストを正確に作成し、取引先から受け取るインボイスの内容を事前に確認しておくのがおすすめです。
パッキングリストの準備も忘れずに
パッキングリストは、輸送する商品の梱包内容を詳細に記載した書類です。輸入する古着の数量や種類、サイズなどが明記されており、税関での確認作業や配送中のトラブルを防ぐために必要となります。
とくに、古着のように多くの種類やサイズが混在する商品を輸入する場合、パッキングリストがあるとスムーズな確認作業ができます。パッキングリストの準備は、手続きの遅延を防ぐ役割もあるため、必ず行うようにしましょう。
古着輸入の代行業者に任せるという選択肢
初めての古着輸入で手続きに不安がある場合は、輸入代行業者に任せるのも一つの方法です。代行業者は、輸入に必要な手続きを一括して行い、税関とのやり取りや書類作成を代行してくれます。手数料はかかりますが、手続きに不慣れな場合や多忙で時間がない場合には大きな助けとなるでしょう。
また、業者によっては、輸送から通関、納品まで一貫したサービスを提供しているところもあり、安心して輸入を進められます。業者選びのポイントは、実績や口コミを確認することです。信頼できるパートナーを見つければ、古着の輸入に戸惑う必要がなくなります。
まとめ|個人で古着の輸入をスムーズに進めるためのルールや準備
個人で古着を輸入するときは、下記3つに注意しましょう。
・古着を海外から輸入する際の法律やルールを確認する
・輸送コストや簡易税率などで抑えられる費用がないか調査する
・インボイスやパッキングリストの準備を行い、必要であれば輸入代行業者に依頼する
今回紹介したポイントを押さえれば、あなたの古着ビジネスはさらに成長できます。輸入に関する不安点を解消し、正しい知識を持って作業を進めていきましょう。