個人向け|捨てたくない古着を海外に寄付する方法と支援団体を紹介

思い入れのある服を手放す際、捨てずに誰かのために役立てたいと考えている人もいるのではないでしょうか。古着を有効に活用する方法として、『海外への寄付』が挙げられます。必要としている人に届けられるメリットを感じる一方、送った古着がどのように使われているのか、どこでどのような手続きをすればいいのかなど、気になる点も多いですよね。
この記事では、個人で古着の寄付を行う際の方法や注意点について詳しく解説します。寄付に関する知識を身に付けて、大切な衣類を役立てましょう。
目次
古着を海外への寄付は役に立つ?知っておきたい基礎知識
古着を海外に寄付したいと思っても、手放した衣類がどうなるのか気になりますよね。まずは海外に寄付された古着の使われ方や、服を送る際の基礎知識をご紹介します。
寄付された古着の使われ方
寄付された古着の多くは、開発途上国へと送られます。寄付先の団体により様々ですが、基本的には下記のように扱われることが多いです。
・実際に古着を現地の人々に配布する
・古着を途上国の衣類販売店に寄付して、そこから雇用を作る
・古着を途上国の卸業者に卸して、その収益を支援金にする
・日本国内のフリーマーケットで古着を販売して、その収益を支援金にする
また、これらの活動で得た支援金をそのまま途上国に寄付する団体や、支援金を使って慈善事業を行う団体などもあり、寄付された古着は多岐に渡って貢献することがわかっています。
服の状態や送って良いものを確認
寄付する古着の規定は寄付先の団体によって変わるため、送付前に必ず確認が必要です。
基本的に寄付された古着は再び衣類として活躍させる「リユース」を目的としているため、多くの団体では損傷の激しい服は受け入れていないことが多いです。また、下着類や靴下は未使用品のみの受付がほとんどな点に注意しましょう。
送料や手数料がかかる場合がある
寄付先の団体に古着を送る際、送料や手数料が発生する場合があります。段ボールの配送料のほかに寄付金を募っている団体や、海外輸送費と支援金を込みにした料金を一律で提示している団体など、荷物の大きさや寄付する先によって金額も様々です。専用の梱包キットの購入が必要なケースもあります。
地域の廃品回収で寄付を受け付けている場合は、持ち込みが可能であることが多いです。また、多くの大手ファストファッション販売店で無料の古着回収を行っていますので、送料や手数料が気になるという場合は検討してみてください。
お金をかけずに古着を海外に寄付する方法と寄付先の見つけ方
古着を海外に寄付することに興味はあるけれど、お金の負担はかけられないということもありますよね。なるべくお金をかけずに古着を寄付する方法と、具体的な寄付先の探し方について解説します。
回収ボックスやイベントを利用する
アパレル販売店の回収ボックスでは無料で回収してもらえるだけでなく、利用に応じて特典ポイントやクーポンがもらえるキャンペーンを行っている場合もあります。よく行くアパレルブランドが対象かチェックしてみてください。
また、寄付先の団体によってはショッピングモールや公園などで回収イベントを行うことも。無料で社会貢献できるだけでなく、大切な衣類を支援団体の方に直接手渡せるのも嬉しいポイントです。
複数人で寄付をする
回収ボックスやイベント開催が身近でない場合、家族や友人など寄付したいひとを募って一緒に送るのはいかがでしょうか。送料や手数料を出し合うと一人分の負担を減らせる上、より多くの衣類を捨てずに役立てることができます。一人では寄付のハードルが高いと感じる方にもおすすめです。
慈善活動などの社会貢献には心理的な幸福度を向上させる効果があるとの研究結果もありますので、ぜひ周りの人を誘ってみてください。
寄付団体の探し方
古着を海外へ寄付する先には多くの支援団体があります。どの団体に送ればいいか迷った時は、「その古着が実際にどのように寄付されているのか」をよく確認してみましょう。多くの団体ではホームページに具体的な支援内容や寄付事例が掲載されています。
気になる場合は電話での問い合わせも可能です。活動内容から自分の納得できる支援をしている団体を見つけて、寄付に協力してください。
本当に古着は海外に寄付されてる?信頼できる支援団体を紹介
実際に古着を海外に寄付する際におすすめの支援団体を紹介します。それぞれに特徴がありますので、自分の考えに合う団体を見つけてください。
古着の寄付でワクチンを提供「古着deワクチン」
「古着deワクチン」は専用のキットで古着の回収を行っている事業で、1口ごとに5人分のポリオワクチンを寄付できます。ホームページ又は電話にて回収キットを申し込み、自宅で古着を梱包して集荷の依頼をするだけで完了します。
かかる費用は回収キットの料金のみで、配送料は発生しません。古着deワクチンの取り組みは途上国にビジネスや雇用を生み出すこと、より多くの子どもたちへのワクチン接種を目的としており、長期的な支援に携わることができます。
アジア・アフリカで物品の寄付支援「ワールドギフト」
多くの慈善活動に取り組んでいる「ワールドギフト」は、アジア・アフリカを中心に96か国に支援実施してきたNPO法人団体です。活動内容は多岐に渡り、環境保護活動や孤児や障がい者支援、女性の就労支援など様々な支援を行っています。
物品回収では古着のほかに日用品の回収も行っていますので、使わなくなった文房具や調理器具なども一緒に寄付がか可能です。梱包材に指定はありませんが、使用した段ボールの大きさで指定の金額の寄付金を募っているため、送付前に確認するようにしましょう。集荷依頼を利用すれば送料は不要です。
利益は学校の運営に「日本ファイバーリサイクル連帯協議会」
「日本ファイバーリサイクル連帯協議会」では、古着のリユース販売を通してパキスタンのスラムで暮らす子どもたちへの支援を行っています。年に3回、品目を指定した回収受付期間を設けており、集まった古着を国内販売または海外へ輸出して、その売り上げを支援金に充てています。
日本ファイバーリサイクル連帯協議会は多くの協力団体と提携しており、ショッピングセンターや公園など様々な場所で回収イベントを開催しているのが特徴です。ホームページで回収企画カレンダーを確認できるため、お近くの催事場でイベントがある際はぜひ参加しましょう。
まとめ|古着を役立てたい!海外に寄付する方法や支援団体を知ろう
捨てたくない古着を海外へ寄付する方法についてご紹介しました。古着の寄付を通じて、教育・就労・自立支援に携わることができます。支援方法や寄付先の活動内容を調べて、自分の意向に沿ったかたちで社会貢献しましょう。着なくなった大切な衣類を、ぜひ誰かのために役立ててください。