古着の年代の見分け方を徹底解説!タグ・縫製・素材からわかる基本ポイント
「この古着、いつの年代のもの?」「古着に挑戦してみたいけど、ハードルが高そう…」「タブや素材で年代がわかるって聞くけど、本当に見分けられるの?」など、古着に興味を持っていても選び方がわからず一歩踏み出せない方も少なくないでしょう。
たしかに、古着は1着1着に時代や背景が詰まったストーリーのある服です。どんな背景で生まれたかを知ると、古着を選ぶ楽しさはぐっと広がります。
今回は、古着を見る視点が変わるような年代の見分け方を解説します。ちょっとしたポイントを抑えるだけで、なんとなく選んでいた服が時代の背景まで楽しめる1着に変わりますよ。自然と縫製や素材までチェックできるような、より深い選び方ができるようになるでしょう。
価値ある一着を見極める知識を持つと、ヴィンテージの世界をより楽しめます。
目次
古着の年代はタブや縫製をチェック!ディティールの見分け方

古着の年代を見分けるカギはタブや縫製などの細部にあります。細部には、当時の技術やデザインが色濃く残っているものです。
「通」な人は必ずチェックしている年代判別のポイントを紹介します。
タブの有無とデザイン
古着の年代を見極めるうえで、タブは見逃せないポイントです。年代によってデザインや表記が異なり、判別の手がかりになります。
代表例としてリーバイスの「BIG E」タブがあります。1960年代後半〜1973年までに見られる特徴で、タブ内の「E」が大文字で表記されているのがポイントです。
タブの形や大きさ・文字の太さ・縫い方などは時代ごとに少しずつ変化します。細部に注目することで、その服が作られた時代背景や流行を読み解くことができます。
参考:WebLEON「大人なら知ってて当然?! リーバイス4大ヴィンテージモデルの見分け方」
ステッチや縫製の違い
縫製の仕方をチェックすることも、古着の年代を見分ける上で欠かせません。
たとえばTシャツの場合、1990年代以前のアイテムはシングルステッチで縫われていることが多いです。袖口や裾の縫い目がポツポツとした一本線になっています。
対して、1990年代以降のものはダブルステッチが主流となり、縫い目が二本線で補強されるようになりました。シンプルな違いですが、古着か現行品かを見分けるうえで非常にわかりやすいポイントです。
ボタンやジッパーの特徴
ボタンやジッパーも時代によって素材やデザインが変化しています。
ボタンで見ると、1950年代のジーンズには月桂樹ボタンが使用され、表面にリーフ模様があるのが特徴です。
ジッパーにも年代ごとの特徴があります。たとえばTALONやSCOVILL、YKKなど、刻印のあるジッパーはブランドごとに使われた時期が異なります。中でもTALON 42は、1960〜1980年代のアイテムによく見られる代表的なヴィンテージジッパーです。
【古着・年代】見分け方のポイントは素材・加工技術にあり!

古着の年代を見分けるには、タグや縫製だけでなく素材や加工技術も重要です。生地の種類や質感、仕上げ方には時代ごとの流行や技術の変化が表れます。
素材と加工の違いから年代を見極める方法を解説します。
素材の種類と質感
古着の年代を見分けるには、使われている素材にも注目しましょう。
たとえば1980〜1990年代のTシャツには、コットンとポリエステルが50%ずつ混ざった混紡生地が多く使われていました。時代によっては、コットン100%やコットンとレーヨンの混紡が主流になることもあります。
また、1940〜1960年代のヴィンテージデニムでは、織りムラのある生地が使われており、縦糸が擦れやすく自然な色落ちが特徴です。現代の均一な生地とは、見た目も手触りも異なります。
加工方法の違い
素材と同じくらい重要なのが、加工技術の違いです。
たとえば、1980年代頃までのジーンズには通称「赤耳」と呼ばれる、旧式の織機で仕上げたほつれ止めが見られます。赤い糸が耳部分に入っているのが特徴で、ヴィンテージデニムの象徴ともいえるディテールです。
さらに、ダメージ加工も重要な見分けポイントです。ヴィンテージの傷みは経年劣化による自然なものが多く、縫い目やポケット周りなど特定の箇所に集中します。一方、現代のダメージ加工は機械的に施され、不自然な場所やパターンであることもあります。
90s?80s?プリントとロゴから読み解くヴィンテージの歴史とは

古着の年代を見分けるには、プリントやロゴのデザインも重要な手がかりです。時代ごとに印刷技術や流行が異なり、デザインから年代を推測できます。
プリントの種類やロゴの違いに注目して、古着の年代を見分けるポイントを見てみましょう。
プリント技術でわかる古着の年代感
古着のプリントは、年代ごとに技術や質感に違いがあります。
1980年〜1990年代には、ゴムのように盛り上がったラバープリントや、立体感のあるパフプリントが多く使われていました。どちらも指で触れると凹凸があり、見た目にもインパクトがあります。
2000年代以降は、インクジェットプリントが主流になります。平らで柔らかい手触りで、洗うほどに自然に色落ちするのが特徴です。
ロゴや文字のデザインの変化
ロゴや文字デザインの変化には、ブランドの戦略や時代ごとのトレンドが大きく影響しています。その時々の顧客の好みや市場の状況に合わせてデザインを変え、ブランドの成長に繋げているのです。
そのため、ロゴや文字のデザインを見ることで、ブランドがどの時代にどのような方向性を持っていたかを知ることができます。年代を特定する重要な手がかりになるでしょう。
まとめ|古着の年代の見分け方を知って時代を楽しもう!
古着の年代を見分けるためには、多くのポイントを総合的に見ることが重要です。
タグ・縫製・素材の質感・プリント・ロゴのデザインなどの細かなディテールには、時代ならではの特徴や技術が反映されています。
知識を深めることでより正確に年代を判断できます。初めて古着を購入する方でも、今回紹介した基本的な見分け方を理解すれば、自信を持ってお気に入りの一着を選べるでしょう。
実際に手に取って触れ、違いを感じることも楽しみの一つです。
ぜひ古着の魅力を存分に味わってください。