古着を販売する前にクリーニングを施す人がほとんどですが、実は仕入先によってはクリーニングが必要なものと、クリーニングをしなくてもいいものとに分かれています。

また古着の匂いを取るためには古着の状態に合わせて洗う必要があり、古着は正しいクリーニング方法で行うことが大切です。

今回は、古着のクリーニングの重要性と、古着の匂いを取る効果的なクリーニング方法をご紹介します。1着でもよい状態で買い取ってもらえるように工夫が必要ですよ。

古着を販売する前のクリーニングは仕入れ先によって必要性が違う

古着を販売する前に行うクリーニングにはした方がいい仕入先と、しなくてもいい仕入先があるため、まずはそれぞれの古着の特徴を把握しましょう。

クリーニングの必要がない仕入先

・リサイクルショップ
・古着の通販サイト

リサイクルショップや古着専門の通販サイトでは、既にクリーニングした状態で販売されているため、基本クリーニングする必要はありません。

フリーマーケットも基本的には、洗濯された状態で販売されることが多いので必要ないですが、中には古着の状態が良くないものもあり注意が必要です。

クリーニングが必要な仕入先

・海外
・卸業者

海外から輸入して古着を仕入れる場合、「ベール」として日本に運ばれてくるケースがあります。仕入れ先によりますが、匂いが強く残っていることが多く、仕入れ後にクリーニングは必須です。

また、卸業者も同じで、クリーニングされていない状態の古着が多いので、この2ヵ所から仕入れる際は、クリーニングすることを前提としておきましょう。

別途仕入れ業者がクリーニングを行ってから輸送するパターンもあるので、仕入れ業者の選び方も大切です。

古着の販売前に行うクリーニング!古着の匂いを取る効果的な方法

古着特有の匂いが苦手という人は少なくありません。じっさい、古着が好きな人であればある程度了承の上で購入されますが、お店のなかが悪臭になってしまうとお客さんも寄り付かなくなります。古着のクリーニングは集客面でも重要になるでしょう。

古着が匂う原因は何?

【古着の前の持ち主】
→古着には前の持ち主が着た歳月分だけ、持ち主だった人の皮脂や体臭が染み込んでいるため匂いが残っています。ジーパンなど洗う頻度が少ないものほど匂いは強くなります。

【防虫剤】
→長時間かけて輸送される際に服に虫が付かない対策として、防虫剤を入れられる場合もあります。それが原因で匂いがすることもあります。

【海外仕入れ・倉庫の影響】
→保存環境から影響を受けるのは当然のことですが、海外から仕入れたものは特に悪臭が残っているケースも。古着特有の匂い以外の影響も考えられるでしょう。

匂いを取る効果的な方法

【しっかりと天日干しをする】
天日干しすることで紫外線による抗菌と消臭ができ、繊維の細部まで乾燥が可能なので、匂いの発生が防げます。しかし革製品は天日干しする際は、色落ちなどのおそれがあるため、風通しの良い場所で陰干しするなど注意が必要です。

また服を裏返して天日干しすると色あせするのを防げるため、できるだけ色あせしやすそうな古着は裏返ししてから干すようにしましょう。

【漂白剤に浸け置きする】
→漂白剤は酸素系を選ぶと、染料が脱色する心配がないので色物や柄物にも使用できます。匂いの原因にもなる汗や皮脂汚れを分解し、消臭・除菌・抗菌してくれます。

浸け置きは40度程度のお湯に酸素系漂白剤を入れて、30分〜1時間ほど浸けてから普通に洗濯することでしっかりと効果を発揮します。しかし、あまり長時間漂白剤に浸けておくと、生地が傷んだり色落ちすることもあるため、2時間以上浸けないように注意しましょう。

【スチームアイロン】
→高温のスチームを古着に使うと、スチームが匂いを吸着し蒸発するため、匂いを取り除くことが可能です。匂いが取り除けた後はしっかりと風通しの良い場所で乾かしましょう。

もしスチームアイロンを持ってないという人は、入浴後の浴室に古着を数時間かけておいてから、風通しの良い場所で乾かすことで同じ効果を生み出せます。

参考:Rinenna・漂白剤に要注意!正しい知識と使い方ー塩素系?酸素系?色落ちの原因?

何をやってもダメな時はクリーニングに出す

自宅での洗濯では匂いが取れなかったもの、ヴィンテージやブランド物といったものはクリーニングに出す方がいいでしょう。

特にヴィンテージやブランド物などの服はデリケートなものが多く、知識のない素人が勝手に洗濯してしまうと、かえって服に穴を開けたり服が縮んでしまったりと、状態を悪くするおそれがあります。

洗濯のプロに任せるのが無難です。

〈効率化〉古着のクリーニングを自分で行わない判断の重要性

古着を販売するためにクリーニングを自分でしたくない人や、自分でする時間がない人は業者に依頼するのがおすすめです。最近では、古着仕入れを行う業者の付帯サービスでクリーニングも可能です。

自分でする手間が省ける

業者に依頼すると、自分で行うはずだったクリーニングの手間を全て代わりに行ってくれるため、クリーニングにかかる手間を省くことができます。

業者に依頼することで時間に余裕が生まれるため、今までは時間がなくて出来なかった作業などが行えたり、新たな作業を追加したりなど古着販売の範囲を広げることも可能です。

クリーニング作業を外注化してできた時間の分だけ、より効率良く古着を高額で売るための戦略を考えることができます。

仕入れ業者に依頼してより効率的に!

仕入れ業者の中には、仕入れる古着のクリーニングが付帯サービスに含まれることがあります。1つの業者で古着販売でかかるほとんどの作業を外注化することが可能なので、古着販売をやってみたいけど作業が面倒な人や苦手な人におすすめです。

また依頼する業者を1つにまとめることで、連絡する手間も省けるので効率良く古着販売を行うことができます。

古着のクリーニング業者を選ぶ3つのポイント

①自分の目的にあった業者を選ぶ
…クリーニング業者を選ぶ際は「値段、技術、便利性」など、自分が求める条件に当てはまる業者を選ぶようにしましょう。

②スタッフの対応が良い業者を選ぶ
…技術に自信のある業者は、スタッフの教育もきちんとしているところが多く、反対に技術がいまいちな業者はスタッフの対応も悪い傾向が多いです。

③ヴィンテージやブランド製品に詳しいか
…クリーニング業者によっては普通の衣類は大丈夫でも、ヴィンテージものの服やブランドの服はクリーニングできないということもあるため、あらかじめデリケートな衣類でもクリーニング可能かどうかを調べる必要があります。

まとめ|古着の販売でクリーニングは必要か?

古着を販売する際にクリーニングすることが多いですが、仕入先によってはクリーニングをしなくてもいい場所もあります。クリーニングする必要のある仕入先と、しなくてもいい仕入先を予め把握しておくことが大切です。

また古着の状態に合わせたクリーニング方法で行わない場合、せっかく仕入れた古着をダメにしてしまうおそれがあるので、必ず正しい方法でクリーニングするようにしましょう。

自分でクリーニング出来そうであれば自分で行い、自分で行うのが難しそうならば無理せずに、業者に依頼してより状態の良い古着を売るなど、効率の良い方を選ぶのも利益を出すポイントになります。