SDGsの取り組みを自社で始めて、企業イメージを上げたいと思っているなら服の寄付がおすすめです。2015年の国連サミットで全会一致で採択されたSDGsは、今では多くの企業がさまざまな取り組みを行い目標達成を目指しています。

SDGsの取り組みは、さまざまな方法があるため、何から始めるべきか悩んでいる企業も多いでしょう。簡単に始められる服の寄付がおすすめです。アパレル企業以外でも簡単に始められる服の寄付方法や手続き方法をご紹介します。

SDGsに取り組み、ブランドの価値や信頼性を高め、ビジネスチャンスを広げていきましょう。

SDGsに取り組む企業に人気が出ている!服は寄付するべき?

アパレル業界の大量生産・大量消費は、環境問題の中でも大きな課題の1つです。自社でSDGsへの取り組みを行うと、SDGsの目標達成に貢献するだけでなく、企業ブランドの向上にも繋がります。

服を寄付するとSDGsの目標に貢献できる

服を寄付するとSDGsの目標の1つ「つくる責任つかう責任」に大きく貢献します。持続可能な生産消費形態を実現するために、ごみを減らしたり、リサイクルやリユースを行うことでゴミの発生を抑えたりする必要があるのです。

他の燃料や製品に生まれ変わるリサイクル、繰り返し利用するリユースのどちらも活用できる服の寄付はSDGsの目標達成に繋がります。

SDGsは若い世代の関心が高い

SDGsは若い世代の関心が高いことはご存じでしょうか。朝日新聞社がSDGsに関する10項目の基礎知識の認知を年代別に調べたところ、平均点の最高は10代、次いで20代という結果となりました。

若い世代がSDGsに関心が高い背景には学校教育の場でもSDGsへの取り組みを積極的に行ってきたことが考えられます。この調査の結果から、SDGsに取り組んでいることをアピールできれば、若い世代をターゲットとすることも可能だといえるでしょう。

参考:朝日新聞社SDGs ACTION「【第10回SDGs認知度調査】若い世代でSDGsに高い関心 商品購入に影響も」

SDGsの取り組むと企業ブランドが向上する

SDGsに取り組むと社会貢献に繋がり、企業のブランドイメージの向上になります。さらに、SDGsは国連が採択した目標なので、国際的にも高く評価されます。これから世界進出を考えている企業にとっても大いに役立つでしょう。

また、最近では一部の金融機関でSDGsへの取り組みを条件に融資の金利を優遇するなど、事業を行う上でのメリットも出てきました。今後SDGsの取り組みが企業間取引などに直接影響することも考えられます。

SDGs達成のために服を寄付したい…申込先や手続きの流れ

服の寄付というと、アパレル企業のイメージが強いかもしれません。しかし、一般の企業でも簡単に取り組めるのです。実際にSDGsの取り組みとして服を寄付することが決まったら、申し込み先や手続きの流れを確認しましょう。服の寄付ができる団体を3つと、アパレル企業以外でも服を集める方法をご紹介します。

服を寄付できるオススメの団体

1.古着deワクチン

古着deワクチンの衣類回収を利用すると、発展途上国の子供たちにワクチンが送られます。回収された衣類もカンボジアを中心に再利用されるため、リユースだけでなく現地の雇用にも繋がります。企業向けの「まごころプロジェクト」を利用すると、古着deワクチンSDGsサポーター企業として認定書の発行や企業名の公表も可能です。

2.日本ファイバーリサイクル連帯協議会

回収した衣類を日本及びパキスタンで販売し、その収益でパキスタンの学校運営をしている団体です。多くのNPO団体や生活共同組合などと協力し、回収やリユースの場を広げています。また、会員やボランティアの募集も随時行っており、さまざまな形で協力・支援ができます。

3.ワールドギフト

ワールドギフトはアジア、アフリカのおよそ85カ国で物資支援を行っている団体です。衣類だけでなく日用品や学用品、食品などの寄付を受け付けており、荷物のサイズによって寄付金が決まります。SNSを通じて現地の様子などの報告も丁寧にされています。

社内で不要な服を集める

寄付したい団体が決まれば、次は服の集め方です。アパレル関連の企業であれば自社で余った服を、アパレル企業でない場合は、社員から不要な服を集める方法がおすすめです。

社内でのリサイクルボックスの設置や、回収日を設けるなど自社で取り組みやすい方法を考えましょう。社員の協力を得ることで、社員一人ひとりがSDGsへの取り組みに関心を持つきっかけにもなります。

寄付先へ発送する

寄付する服が集まったらいよいよ寄付先への発送です。回収方法はしっかりと確認しておきましょう。専用ボックスを買う必要があったり、団体の収集会場に持ち込んだりする方法があります。団体や寄付したい国に直接送っても、受け取ってもらえない可能性が高いので、注意が必要です。

SDGsの取り組みでイメージアップ!服を寄付する時の注意点

SDGsの取り組みを企業が行うことはイメージアップに繋がります。しかし、どんな服でも受け取ってもらえるわけではありません。また、寄付団体によっては、SDGsには寄与しない場合もあるのです。正しい情報を選択すると、企業にとってメリットも大きくなるので寄付の際には注意事項を確認して取り組みましょう。

受け入れ可能な服を寄付する

どんな服でも寄付できるわけではありません。以下のような服は回収不可となる場合が多いです。

・大きな穴や破れなど損傷がひどい
・ひどい汚れやシミがある
・新品でない下着

また、アイテムによっては、受け入れ可能かどうかも変わるので確認してから送るようにしましょう。

信頼性の高い団体を選ぶ

寄付先の選択もとても大切です。寄付した服がSDGsの目標達成に貢献するような使い方がされていなければ意味がありません。また、いまだに寄付を装った詐欺団体は多く存在します。

寄付した服がどのように再利用されているかがわかる、信頼性の高い団体を選びましょう。寄付の報告が公式のサイトやSNSに載っていたり、実際に寄付した金額を公表していたりする団体が安心です。

寄付にかかったコストは確定申告する

法人が寄付することで節税できる可能性があるので確定申告を忘れずに行いましょう。法人が寄付すると、寄付金を損金に算入できるため、法人税などを節税することができます。

ただし、寄付金には種類があり、全額を損金にできる場合と上限が決まっている場合があるので注意しましょう。

まとめ|企業イメージを上げるSDGsへの取り組みは服の寄付がオススメ

SDGsへの取り組みを企業が行うことは社会貢献だけでなく、自社のイメージアップにも繋がります。服の寄付は、どのような企業でも取り組みやすいためおすすめです。

SDGsへ取り組みとして社員からも服の寄付を集めることで、社員一人ひとりにSDGsに興味を持ってもらうきっかけにもなります。SDGsへの取り組みは地球にも企業にもメリットが大きいです。まずは服を寄付するところからはじめてみてはいかがでしょうか。